揉めない遺産分割の方法
あなたは、親の資産がどれくらいあるのかを知っていますか?
あなたの親ご自身は、自分の資産をすべて把握できているでしょうか?
万が一の事態は、ある日突然訪れます。
ずっと仲良くしてきた兄弟同士なのに、遺産分割の話し合いがうまくまとまらずに関係が悪くなることなど想像したくないことですね。
遺産分割で揉める理由
相続人が一人の場合はその方がすべての遺産を相続しますが、複数いる場合は話し合って遺産分割を行います。
誰がどの資産をどれだけ相続するかを決めます。
たとえば子ども3人で分割して相続する場合、単純に3等分できる状況とは限りません。1人が親の介護を一手に引き受けてきたとしたら、他の2人と同じ金額では納得がいかないでしょう。
また、資産は現金だけとは限りません。不動産を相続する場合、それをどのように分割するかで話し合いはさらに複雑になります。
親が住んでいた家と土地が兄弟に遺されたら、どのように相続したらよいでしょうか?
揉めない遺産分割の方法
不動産の相続の仕方には以下のような選択肢があります。
・売り払い、現金化したものを兄弟間で分割
目に見える形で公平に分配することができますが、思い出のつまった家を手放すことを相続人全員の同意が必要ですし、希望の金額で売却できるとは限りません。
また、家の取り壊し費用などがかかります。
・兄弟の1人が相続し、自前で現金を用意してほかの兄弟たちに現金で分割
実家を遺すことはできますが、不動産を相続した1人がまとまった金額の現金を用意しなければなりません。
家の所有者ではなくなりますが、家を売却して家賃を支払うことでそのまま住み続けられるサービス「リースバック」を活用して現金化する人も増えています。
・不動産を兄弟全員の共有のものにする
分割せずに全員の共有となるため、金額の違いで揉めることはありませんが、兄弟の一人が亡くなった場合、次の相続手続きで再び話し合いが必要になります。
家の売却や建て替えの際には、相続人全員の同意が必要になります。
それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分たちの状況に応じて最適な選択肢を選びましょう。
親の思いを尊重するために、生前に遺言書を作成してもらうことも大事です。
まとめ
ご両親が元気なうちに、どんな資産がどの程度あるかを明らかにし、遺産の多い少ないに関わらず、どのように分割するかを話し合っておくことが大切です。
なかなか話しづらいことですが、末永く良い関係でいるためにもしっかりと向き合う時間を持つと良いでしょう。